毎日の1.01は、勝つことではありませんでした

相場の1.01は、勝つことではありません。

「1.01の法則」という式が、私は好きです。1.01を365回掛けると、約37.8になります。0.99を365回掛けると、約0.03になります。毎日1%だけ前に進む人と毎日1%だけ後ろに下がる人は、1年後にこれだけ離れる。そういう式です。

この式を相場に当てはめると、「毎日の1.01」を勝つことだと思いがちです。

相場での毎日の1.01は、型どおりに1回やることです。そして0.99は、サボることではありません。型を1つ破ることです。

目次

勝ちは、毎日の1.01にできません

最初に、口座の話ではないことを書いておきます。毎日1%ずつ口座が増える、という意味ではありません。そんな約束は、誰にもできません。

勝つか負けるかは、注文を置いたあとに相場が決めます。私がどれだけ正しく置いても、負ける日はあります。なので勝ちを毎日の1.01にすると、自分では増やせない数字を毎日数えることになります。

では、自分で増やせるものは何か。型どおりにやった回数です。

型どおりの1回とは、これくらい小さいものです

私の型どおりの1回は、大きな行動ではありません。

夜に数分だけチャートを開く。動き出した銘柄で、一度戻した価格が前の安値を割らずに止まったかを見る。条件が揃っていれば、注文を1つ置く。揃っていなければ、見送ったことを1行記録する。

どれも数分で終わります。そして、どれも相場の機嫌に左右されません。勝った日も負けた日も、型どおりの1回はできます。

0.99は、サボりではなく破りです

では、0.99とは何か。私は、何もしなかった日を0.99とは数えていません。チャートを開いて、見る場面が無いと確かめて閉じる。これも型どおりの1.01です。

0.99は、型を1つ破ることです。自信があるからと、ロットを少しだけ上げる。損切りに触れそうだからと、損切りを少しだけ下にずらす。どちらも、その場では小さな変更に見えます。

小さく見えるので、破った本人は1.01とあまり変わらないと思います。けれど1.01と0.99は、打ち消し合いません。

守った日と破った日が同じ数なら、少しずつ減ります

1.01と0.99を1回ずつ掛けてみます。答えは0.9999です。1には戻りません。ほんの少しだけ、下に残ります。

つまり型どおりの日と型を破った日が同じ数あると、元の1には戻りません。1.01で増えた分にも、次の0.99が掛かるからです。少しずつ減っていきます。

掛け算の上では、わずかな差です。相場の破りは、もっと大きく効きます。ロットを上げた1回で負ければ、いつもの何回分かの損が1回で出ます。損切りをずらした1回は、いつもより深い損を残します。

なので私は、型どおりの回数を増やす前に型を破らないと決めています。私自身、知っているルールを破って負けた記録を残しています。

「やる気が出ない日は、どうするのか」

やる気が出ない日まで、毎日型どおりにやれるのか。そう思った人もいるはずです。

私の答えは「やる気が出ない日は、型どおりの1回を小さくすればいい」です。さっき書いた、開いて確かめて閉じるだけの日で十分です。

やる気が出ない日ほど、負けを早く取り返したくなります。そこで型を破るのが、一番してはいけないことです。やる気の無い日の1回は小さくてかまいません。型を破ることだけはしない、と私は決めています。

練習でも、やる気より効いたものがありました。始めるまでの手間です。

以前の私は練習のたびに別のパソコンを立ち上げ、慣れないWindowsで専用の練習ツールを開いていました。始めるまでに5分から10分かかっていました。今はいつものMacで、TradingViewのタブを1つ開くだけです。10秒で始まります。

手間が消えてから、練習する回数が増えました。回数を決めていたのは、やる気より始めるまでの手間でした。

増やすのは、型どおりの回数です

勝てなかった頃の私は、毎回ちがうトレードをしていました。今日はこのサイン、明日は別の理屈。なので勝っても負けても、理由が分かりませんでした。

今は同じ条件を、同じ順番で確かめます。揃った時だけ、同じ入り方をする。チャートの形は毎回違っても、手順は変わりません。「また同じことをやっているな」という感覚を、私は大事にしています。

「努力は裏切らない」という言葉を私の仕事で言い直すと、「勝ちは裏切っても型どおりの回数は減らない」です。


この式を、私の言葉だからと信じる必要はありません。今週の自分の7日を、1.01の日と0.99の日に分けて数えてみてください。何もしなかった日は、どちらにも数えません。

メルマガに登録している方は、数えた結果を返信で教えてください。「0.99の日が多かった」の一言でも構いません。

次に読む

——回数という物差しを、はじめて持った時の話。

——型を1つ破って負けた、実際の記録。

型どおりの1回の中身は、無料の一冊にまとめています。

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【ご確認ください】
本記事は私の経験と考え方の共有であり、特定の金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。
投資には元本を割り込む損失のリスクがあり、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。


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この記事を書いた人

トレードの本質を語ります。聖杯も未来を言い当てる方法もありません。あるのは相場の流れを見極め、優位性が生まれるまで待ち、間違えたら撤退するという地味な積み重ねだけです。私を信じる必要はありません。すべてご自身のチャートで確かめてください。

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